長岡実業に聞く:老舗メーカーのミントづくり(後編)

2017.12.04

 ミントには、和種ハッカ、ペパーミント系、スペアミント系の3系統があります。長岡実業の場合、主な生産地は、和種ハッカがインド、ペパーミントとスペアミントがアメリカです。日本に届いたあとは、どのような流れでミント商品に使用されているのでしょうか?

清涼感が際立つ、特別なメントール

オイルを冷却して取り出したメントールの塊

 各種ミントは現地で収穫後、葉を水蒸気で蒸留して、オイルの状態(精油=ハッカ原油、ペパーミントオイル、スペアミントオイル)で輸入しています。

 ハッカ原油は、さらに加工したオイルの状態(ハッカ油)、冷却して結晶化させた状態(メントール)で流通します。ちなみに、結晶化させるとは、理科の実験でおなじみの、食塩水(液体)から塩の結晶(固体)を取り出す原理に似ています。これをイメージすると、わかりやすいでしょう。一方、ペパーミントとスペアミントは、日本や米国でさらに精製して、オイルの状態で流通します。

 メントールの事業を主力とする長岡実業では、50年以上前から、付加価値を高めたメントールを提供する「テイラードミント」というサービスを行ってきました。一般的なミントメーカーは、取り出したメントールはそのまま販売します。ところが長岡実業の場合は、顧客の細かな要望に沿って、通常のメントールに比べて、雑味や苦味などが少ないメントールに加工します。

特別に仕立てた長岡実業のメントールの概観


 長岡実業の担当者は「いわば服の仕立屋のように、顧客のこだわりに合わせます。難しいのは、使用先の商品によって、メントールの出し方が変わることです。たとえば、ガムに使ったときはメントールの味がよく出たとしても、同じものを歯磨き粉に使うと、味がわかりにくい。あるいは、香料が燃えてしまうタバコの場合もまた違う、ということがあります。微妙な調整が必要なのはそのためです。場合によっては、原料となるミントの精油から調達しなおします」と話します。

 長岡実業のミントは、香料会社やメーカーの手に渡り、最終商品となって消費者の手に届きます。ミント商品の代表格は、歯磨き粉、湿布薬などの外用剤、ガムやキャンディ等のお菓子、タバコなど。メントールは、ガムやタバコを口にしたときのスーッとした清涼感、湿布薬を貼ったときの冷涼感の源です。ペパーミントとスペアミントは主に、香りづけに利用されています。

長岡実業株式会社
http://www.nagaoka-mint.co.jp/

ページ上部に戻る