競馬好きの酒「ミントジュレップ」でツキを呼ぶ

2018.04.27

バーボン×ミント

 モヒートと並ぶミントのカクテルと言えばミントジュレップ。バーボンウイスキーとミントの葉、砂糖、氷で作るシンプルなカクテルで、アメリカ競馬の三冠競走の一つ、ケンタッキーダービーの公式ドリンクになっています。

 ミントジュレップは18世紀末ごろ、アメリカ南部で考案されました。しかし当時はまだバーボンウイスキーがポピュラーなお酒ではなく、ライ麦で作るライウイスキーやラム、ブランデーなどがベースに使われていました。

 ジュレップ(julep)という単語は、ペルシャ語でローズウォーターを意味する「グルアーブ(gulab)」に由来しています。英語に取り入れられてから、苦い薬を服用するときの水を指す語として使われていましたが、のちにジュレップはウイスキーの「粗さ」を消すため、ミントとともに使われるようになりました。これがミントジュレップの原型と考えられています。

ミントジュレップのベースはバーボンウイスキーが定番

ケンタッキーダービー公式ミントジュレップの作り方

 ベースにバーボンウイスキーが使われるようになったのは19世紀後半のことで、ケンタッキーダービーが始まった時期(1875年)と重なります。

 ミントジュレップは当初からレースのお供として競馬好きの人々の人気を集めました。ケンタッキー州はバーボンウイスキー発祥の地で、ミントの生産地であるミッドウェスト(ミシガン・インディアナ・オハイオ州など)にも近く、ミントジュレップが身近な飲み物として愛される条件がそろっていたとも考えられます。

 1920年代に禁酒法が施行され、ミントジュレップは一時的に競馬場から消えましたが、1933年に解禁されると、その6年後にはケンタッキーダービーの公式ドリンクに。現在も、優勝セレモニーで州知事が勝者と銀製のジュレップカップに入ったミントジュレップで乾杯するしきたりが受け継がれています。

毎年5月に開催されるケンタッキーダービーの会場では、2日間におよそ12万杯ものミントジュレップが販売される

 ケンタッキーダービーのウェブサイトには、会場で飲まれるミントジュレップのレシピが紹介されています。材料は砂糖と水、バーボンウイスキー、クラッシュアイス、そしてフレッシュミントの枝を数本。はじめに砂糖と水を煮詰めてシロップを作り、ミントを浸して冷蔵庫で一晩おきます。それをバーボンウイスキーとともにクラッシュアイスを詰めた銀製のジュレップカップに入れ、カップに霜がつくまでよくかき混ぜたら、仕上げにミントの葉を飾って完成!

 日本でも、毎年5月の最終日曜日に東京競馬場(府中)で開催される日本ダービーで、数年前からミントジュレップが販売されています。バーボンの甘く香ばしい香りとミントの爽やかさが「ツキ」を呼んでくれそうです。

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