チョコミント嫌いの理由「ミント=歯磨き粉」はいつから?

2018.03.05

塩、コショウにミントを少々?

 歯磨き粉の香料として欠かせないミント。そのイメージが定着していることから、チョコミント嫌いの理由ナンバーワンに挙げられます。そもそもミントが歯磨き粉に使われるようになったのは、いつごろのことでしょうか。

歯磨き粉は古代エジプト時代から使われていた!

 歯磨き粉の歴史は古く、古代エジプト時代にさかのぼります。紀元前1500年ごろの医学書「エーベルス・パピルス」に残された歯磨き粉の処方には、火打ち石の粉末や緑青、緑粘土、蜜などとあり、香料と思われる材料としては、ミントではなく乳香(フランキンセンス)というハーブの名前が書かれています。その後、4世紀ごろのエジプトでは、食塩と黒コショウ、アイリス、そしてミントを粉末にして使用していたという説も。

 日本でも古来、指に塩をつけて歯を磨く習慣がありましたが、歯磨き粉が商品として販売されたのは江戸時代。1625(寛永2)年に丁字屋喜左衛門という江戸の商人が、朝鮮から伝来した製法でつくった歯磨き粉を売り出したのが始まりとされています。

伊達男のエチケット

 その後、次々と新しい商品が発売され、文化・文政の時代(19世紀初頭)には100種類もの歯磨き粉が販売されていたそうです。井原西鶴は物語の中に「外をつくろひたりとも、口中無沙汰ならば、色を好むとは云ひ難かるべし」と記しています。外見を飾るよりも、まず口の中を清潔にし、爽やかな息と白い歯を保つことが、伊達男(だておとこ)のエチケットだったことがうかがえます。

江戸時代の伊達男は歯磨きを欠かさなかった?

 江戸時代の歯磨き粉は、房州砂(ぼうしゅうずな、粘土の細かい粒)にハッカや丁字などの香料を混ぜたものでした。「ハッカ」は和種のミントで、爽快感をもたらすメントールを多く含んでいます。

 今でも歯磨き「粉」と言うように、当時は粉末で、袋に入れて売られていました。日本初の練り歯磨きは、1888(明治21)年に福原資生堂(のちの資生堂)から発売された「福原衛生歯磨石鹸」。価格は粉歯磨きのおよそ10倍と高価でしたが、粉のように飛び散らない便利さと品質のよさが受けて、売れ行きは上々でした。香料の処方帖には、「薄荷油、橙皮油、フェンネル、クロバー」と書かれています。

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