ハーブガーデンの農場長が教える「植えつけから収穫まで」

2018.01.05

 日野春ハーブガーデン(山梨県北杜市)農場長の下司高明です。ミントはタネでも販売されていますが、香りや形態にばらつきが多いため品種がはっきりわかる苗からの栽培がおすすめ。今回は、基本の栽培スケジュールと、鉢植えと庭に植える場合のコツなどを紹介します。

収穫は梅雨前と秋

 まずは年間の栽培スケジュールを解説します。基本は春に植えつけ、梅雨前と秋に収穫します。冬は休眠時期ですが、温室内で育てれば収穫するこができます。

…購入した苗を鉢や庭に植えつける時期です。3月ごろから新芽が伸び始めます。庭に植える場合は、固形肥料を置きましょう。植えつけ、株分け、さし木もこの時期から行います。

…収穫時期。葉が勢いよく伸び、梅雨に入ると密集した葉の中が蒸れやすくなるため、根元から20cmくらいまでを残して刈り込みます。その後は、収穫は控え、株を秋に備えて休ませましょう。また、花が咲く時期なので、つぼみができていたらこまめに刈り取って種子ができないように注意します。

…株が回復し、再び収穫できる時期です。枝が多く出るため、整理をしながらまめに収穫しましょう。収穫前の9月初旬に追肥を行って株を元気にします。この時期も春と同じように、植えつけ、株分け、さし木に適した時期です。

…株は休眠し、地上部は生育しなくなります。寒冷地では、地上部が枯れてしまいますが、地下では根が生きているので心配ありません。株が元気になるように肥料を与えます。

鉢に植える

 購入したポットが9cm(3寸)の場合は、5~6号鉢に植えます。市販の園芸用培土を入れて、植えた直後はたっぷり水をあげます。その後、水やりは「鉢が乾いたら」行います。目安は水やり後に鉢を持ってみて、その重さよりも軽くなったらしっかり水やりをしましょう。

 鉢植えは時間が経つと根詰まりするので、半年から1年に1回は株分けをしましょう。株分けは鉢から取り出して株を2~3つに分け、古い根や木質化した茎は切り落とします。新しく伸びた白いランナーを鉢に戻します。頻繁に収穫する場合は、2~3週間に1回液体肥料を追加します。夏以降は一度、固形肥料を根元に置きます(置き肥え)。

庭に植える(地植え)


 ミントが地中で広がりすぎないように周辺を波板トタンや、アクリル板のようなもので仕切ります。はじめて植物を栽培するような新しい土の場合は、植えつけ1週間から10日前までに堆肥や肥料(例:苦土石灰など200~300g/㎡、腐葉土や牛ふん堆肥など2~3㎏/㎡)を与えます。

 植えた直後は水をたっぷりと与えます。その後、よほど雨が降らず乾燥しない限りは必要ありません。肥料は秋と春に株の周りに置き肥えをします。地植えの場合も、3月か10月ごろに鉢植えと同様、株分けをします。

ミントは「さし木」で増やす




 ミントの株を増やしたいと思ったら、さし木をしましょう。切った枝を新しい鉢にさせば2~3週間で根が出てきます。根が出るまでは日除けをし、毎日霧吹きで葉に水をかけます(葉水)。

 ミントが好む環境は、日当たりと風通しの良い環境です。半日陰くらいでも大丈夫。乾燥に弱いので、乾燥しにくい土がおすすめです。

下司高明(げじ・たかあき)[プロフィール画像]

下司高明(げじ・たかあき)

日野春ハーブガーデン(山梨県北杜市)の農場長で、ハーブ栽培のスペシャリスト。日野春ハーブガーデンは、一般的なハーブから特種なものまで数多くの品種を手がける国内有数のハーブ園で、全国からハーブファンが訪れる。
【日野春ハーブガーデン】
http://www.hinoharu.com/

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